「レスパイトハウス」プロジェクト@一般社団法人カナリアハートHP

~ ここを あなたの「お守り」にしたい~

「レスパイトハウスプロジェクト」とは

自死遺族のための保養施設を作るプロジェクトです。

家族を突然「自死(自殺)」という形で喪った方たちは、日々悲しみだけではなく様々な苦しみを抱え気を張って生活しています。
息をすることさえ辛くても、病院やカウンセリングを選択せず、何事もないふりをしている遺族は多く存在しています。
そんな、張りつめた生活を送る人達が、一時的にその環境から離れ、ただただ休養できる「場所」を作りたい。そのためのプロジェクトです。

「洋上のアルプス」の異名を持つ屋久島にその土地は確保されており、海岸まで徒歩5分、森林浴には徒歩1分、見晴しの良い土地で準備を進めています。
※2022年3月に完成しました。皆様の暖かいご支援に心から感謝いたします。

「レスパイトハウスプロジェクト」の進捗状況をお知らせするブログ

身近な人を亡くした悲しみだけではない

家族を自死という形で亡くした心の傷は大きく深く、その思いは実に複雑です。
突然の喪失のショックはもちろんの事、自責の念、後悔、悲しみ、無気力、時には怒りも。遺された人は故人との関係性により様々な感情を抱きながら生きていくことになります。
それだけではありません。一歩家を出れば社会の「自殺」に対する偏見にも苦しめられます。
それらの感情や環境の中で、それまでできていたはずの家事や仕事、あるいは学校生活が以前のようにできなくなり、感情の波が抑えられず、対人関係に自信がなくなったりと、遺族は生き続ける事さえ困難になってしまうのが現実です。 
しかし辛さを顔に出せば「いつまで悲しんでるの」「あなたが元気にならないと故人が悲しむよ」と言われ、明るくふるまえば「もう元気になったんだ」「強いね、私だったら立ち直れない」と言われ、その度に心がさらにえぐられるのです。

日々をどうやり過ごしているのか

 自死遺族への支援として各自治体は相談窓口を設置しカウンセラー等を配置したり、分かち合いの場を設けたりしています。また各地で遺族が自ら分かち合いの会を立ち上げるようになり、遺族は自分に合った場を選ぶことができるほどになりました。
 また、自らの判断で心療内科などに出向き診察やカウンセリングを受ける方もいることでしょう。あるいは宗教や精神世界に安らぎを得ることもあるかもしれません。自分の心にしっくりくるのなら、どれも正解だと思います。
 しかしそのどれも自分には合わないと思ったり、自分の苦しみや悲しみは他人と共有できない(したくない)と考えている人たちもいます。また、遺族としての悲嘆を抱え、悲しいまま生きていこうと選択する遺族もいることでしょう。でも、どこにも頼らない方たちは疲れてしまった心を回復させる手段がありません。
 傍目には立ち直っているように振る舞い、仕事も問題なくこなし、問題なく社会生活を送っている「ふり」ができてしまう人は、心にまとった鎧をいつ脱ぐのでしょう。 そんな方たちが「どうしようもないほど辛くなったらあの場所に行こう」と心の支えにできる場所を私たちは作りたいと考えました。

私たちがしたいこと

そこで私たちが用意するのは、人に会う煩わしさがほとんどなく、日々の生活から(時には家族からさえも)離れ静かな時間を持ちたいという気持ちに応え、しかし1人旅のようにあてもなくというものではない場所―自分のために用意された保養所であり、レスパイト(一時的な休養)をし回復するための場所です。

  全ての自死遺族にとって、このような場所を知っている事で、逃げ場がない(逃げたくない)辛さをわずかでも減らせると信じています。

 遺族にはそれぞれ自分に合った辛さの回避の方法や、受け止められる心のあり方について、より多くの選択肢があって欲しいと願っています。今では全国各地に分かち合いの会が増え、自分に合った場所を選ぶことができますし、行政が提供するサービスにも選択肢が増えてきました。これに「レスパイトハウス」という選択肢を増やす事で、毎年増加し続ける自死遺族が少しでも生きやすい社会に変えていけると私たちは考えています。
予定地にはまだ何も建っておりませんが、共感していただける方々によるご寄付で、お風呂とトイレ、ミニキッチンを完備した宿泊施設を完成させたいと考えております。
※2022年3月に完成しました。皆様の暖かいご支援に心から感謝いたします。

自死遺族だけではなく

  私たちは自死遺族当事者としての視点をもとに始めた団体ですが、レスパイトハウスプロジェクトについては受け入れを自死遺族だけではなく、事故遺族や事件被害者、そして事件加害者の家族にも受け入れの枠を広げていきたいと考えております。これは私たちが遺族になり活動している中で、事故事案のご遺族とも交流し事件事故の被害者や当事者の方達にも間違いなく必要な場であると知ったからです。

 私たちは支援の専門家ではありません。専門家の分野に入り込むのではなく、あくまで当事者としての目線での相互支援を目的としています。それぞれの立場でできることを持ち寄り、より良い社会に向けて協力し合えたらと考えています。
 全国各地の諸団体及び有識者の方々のご活躍に加えて、私どもの提供する場の存在が、これまで重い十字架を背負って生きてきた多くの方々の癒しになることを願い、業務や立場を超えた連携と協力を皆様にお願い申し上げます。

私たちの思い

2011年に我が子を自殺という形で亡くした私は、今なお深い悲嘆の中で生きています。しかし、我が子を救えなかったという後悔の気持ちを抱きながらも、死の背景になにがあったのかを追及し活動し続けてきたことで、それまで気にも留めなかった社会の問題を多く知ることになりました。 さらには、「自殺」という亡くなり方に対しての社会の偏見を身を持って知る事となりました。自死遺族として生き続けるという現実を当事者になり初めて知ったのです。

それは、それまで自殺についてのニュースを見聞きする度に、亡くなった方を「かわいそうに」と思う事はあっても、そのご家族や周りの人達がその後の人生をどのように生きていくのかということについて全く思いを馳せる事のなかった私に大きな気づきと反省をもたらしました。 人生を安穏と生きてきた私が、我が子の死によって初めて他者への無関心と自分自身の中の宿題に気づかされたのです。

 日々の忙しい生活の中でほとんどの人が「こんなものか」と通り過ぎてしまいそうな問題を、亡くなった方たちは「死」という形で表面化させてくれています。私たちは遺された者として、少しでも彼らの声なき声を受け止めたいと考えています。そして遺された全ての方が、亡き人への思いを心に大切に抱きながら生き続けるためにできることを、共に模索していきたいと考えています。
                           代表理事 山田優美子

「炭鉱のカナリア」を忘れない

その昔、炭鉱に入る作業者たちは、毒ガス探知機としてカナリアを連れて行ったそうです。カナリアがとても敏感で、人間が気づかない毒ガスにいち早く反応することが知られていたからです。サリン事件の際にもカナリアを連れた捜査員の姿がニュースで流れました。

自らの命をもって人間に危険を知らせるカナリア。それは亡くなった多くの貴い命を彷彿とさせます。普段私たちが気づかない(ふりをしている)社会の問題を身をもって気付かせてくれているかのようです。私たちは多くのカナリアの声なき声を忘れずにいたいと思っています。

一方通行ではなく「相互支援」の象徴でありたい。

2006年に施行された「自殺対策基本法」には「自死遺族支援」が明確にうたわれています。
私たち遺族は「自死のリスクのある者」として支援の対象となっているのでしょうか。
故人が人々の記憶から薄れていっても、自分は死ぬまで決して忘れない。そう決意し苦しいながらも故人と共に生きることを選択し続ける遺族たちは、果たして「自殺の危険因子」なのでしょうか。

「これ以上生きていたくない」と思ったことが全くないご遺族はいないと思います。
しかし「生かされているうちは生きていこう」という決意との狭間で揺れながらも生きていくことを選択し続ける遺族の気持ちは、果たしてどこまで理解されているのでしょうか。

「自殺予防としての支援」という位置づけではなく「生き続けるため」の支援であってほしい。そういった感情に共感できる人達の「相互支援」の象徴として「レスパイトハウス」を建築、運営していきたいと考えています。

ご遺族はもちろんの事、ご遺族を取り巻く周りの方たちのご理解とご協力をお願い申し上げます。

皆様からのご支援で実現します。

レスパイトハウス(宿泊施設)

何も気にせず、本当のあなたで過ごしてください。目標金額:500万円達成しました!皆様のご協力に感謝します。
建設開始の目途となる第一目標は達成しましたが、宿泊していただくために必要な設備や日用雑貨類を整え、また宿泊施設の周りを整える費用など、引き続きご協力お願いします。目標金額:1,000万円

食事やその他支援のための費用

食事は管理人にお任せください(観光施設ではないので、一般的な家庭料理です)。ご寄付で運営したいと考えていますが、それまでは管理人が可能な限り負担します。

交通費

誰にとっても日常から離れられる場所と自負しておりますが、それだけに交通費がかかります。皆様のご支援があれば、往復の交通費を負担できるようになります。

【New!】ご寄付について

【2021年7月31日現在】寄付総額:6,683,888円

※1)全ての理事は一切の報酬なしで活動しております。ご寄付は全額、宿泊施設の建設及び運営費

  また遺族支援に関する諸々の費用(当法人定款に基づく)にのみ使わせて
いただきます。
  
※2)万が一、目的が達成されず法人が解散された場合には当法人定款に則り資産を売却し非営利の遺族支援団体
  等に全額寄付します。
※3)一般社団法人のため、寄付控除は受けられません。
※4)領収書やお礼状、経過報告(ニュースレター等)の送付をいたしたく、差し支えなければ
  お名前やご住所等、当ホームページのメールフォームより連絡いただければ幸いです。
※5)ご寄付の時点で、上記の内容にご了承いただいたとし、その後の返金はいたしかねます事を
  ご了承ください。


◇ゆうちょ銀行 
◆ゆうちょの口座よりお振込みの場合、現金でお振込みの場合
 記号:12000  番号:22912461
◆他行よりお振込みの場合
 店名:二〇八(ニゼロハチ) 店番:208  (普通)口座番号:2291246

◇岡崎信用金庫 半城土(はじょうど)支店
 口座番号:9035435   

◇住信SBIネット銀行
 支店名:法人第一支店   支店番号:106   口座番号:1312008

(名義はどれも「一般社団法人カナリアハート」です) 


【New!】ご寄付について

【2021年7月31日現在】寄付総額:6,683,888円

※1)全ての理事は一切の報酬なしで活動しております。ご寄付は全額、宿泊施設の建設及び運営費

  また遺族支援に関する諸々の費用(当法人定款に基づく)にのみ使わせて
いただきます。
  
※2)万が一、目的が達成されず法人が解散された場合には当法人定款に則り資産を売却し非営利の遺族支援団体
  等に全額寄付します。
※3)一般社団法人のため、寄付控除は受けられません。
※4)領収書やお礼状、経過報告(ニュースレター等)の送付をいたしたく、差し支えなければ
  お名前やご住所等、当ホームページのメールフォームより連絡いただければ幸いです。
※5)ご寄付の時点で、上記の内容にご了承いただいたとし、その後の返金はいたしかねます事を
  ご了承ください。


◇ゆうちょ銀行 
◆ゆうちょの口座よりお振込みの場合、現金でお振込みの場合
 記号:12000  番号:22912461
◆他行よりお振込みの場合
 店名:二〇八(ニゼロハチ) 店番:208  (普通)口座番号:2291246

◇岡崎信用金庫 半城土(はじょうど)支店
 口座番号:9035435   

◇住信SBIネット銀行
 支店名:法人第一支店   支店番号:106   口座番号:1312008

(名義はどれも「一般社団法人カナリアハート」です) 


カナリアハートとは

一般社団法人カナリアハートは、遺族当事者という立場でできる
助け合いを目的とした小さな団体です。3名の理事はそれぞれ、
個人として遺族支援(裁判支援、遺族の分かち合い)や、講演、
教職課程の大学生向けの講義など多岐にわたり活動してまいり
ました。
 この度、法人設立によりこれまでの活動に加え、レスパイト
ハウスプロジェクトを皆様のお力添えをいただきながら進めて
まいりたいと考えております。
 これまで多くの専門家の方々から支援をされてきた自死遺族
ですが、この法人については「当事者ならではの視点」を大切に
したいと考えております。
 しかしこのミッションを進めるにあたり、まだまだマンパワー
が足りません。経理、web、設計などの知識をお持ちの方で、
このプロジェクトに共感しご協力いただける方を募集します。
新しい取り組みにどうぞ皆様のお力をお貸しください。
                代表理事 山田優美子
                  理事 安達和美
                  理事 井田紀子



ボランティア(プロボノ)さん募集


HP制作の得意な方

当法人の主旨に賛同しホームページの制作にご協力いただける方を探しています。


経理の得意な方

当法人の主旨に賛同し法人の経理関係についてご協力いただける方を募集します。

レスパイトハウスについてのよくあるご質問

Qレスパイトハウスには精神科医やカウンセラーは常駐していますか?
Aレスパイトハウスは治療施設ではありません。当方の提供するのは静かに過ごせる宿泊所の提供のみです(食事はこちらでご用意します)。カウンセリングや治療目的の方にはお役に立てません。
Q滞在費はいくらですか?
A滞在にあたっては無料でご利用いただけます(食事も無料です)。往復運賃はご負担(もしくはご相談)ください。いずれは往復の交通費も寄付で賄いたいと考えております。
Q死にたいという知人を預かってくれますか?
A「死にたい」と思う方は基本的にご遠慮ください。しかし、死にたいくらい辛いけど、生きていかなければならないと思われるのでしたらぜひ一度ご相談ください(「死にたい」と「死にたいくらい辛い」には明らかな違いがあります)。
Q思い立ったらすぐに行ってもいいですか?
A必ず事前にご連絡ください。理由は2つあります。1つめは、受け入れの可否を決めさせていただくためです。運営費用は全てご寄付によりますのでご理解ください。2つめは、宿泊者が重ならないようにこちらで宿泊日程を調整するためです。
Q家族や気の合った友人たちと一緒に宿泊することは可能ですか?
Aレスパイトハウスは「一人になりたい時」に使っていただく場所です。ご家族や仲の良いご友人とお泊りいただくことはできません。施設運営の主旨をご理解いただければ幸いです。
Q一度に一人しか宿泊できないのでは、なかなか宿泊できないのではありませんか?
A実際に泊まっていただくことは最大の保養になりますが、このような場所があると知っている事が、実際に泊まる事の効用だけではない大きな意味があると考えております。小さくても「辛くなったらあそこに行こう」と思える場所を作り運営し続けることが私たちの目標です。また、ご寄付が集まればもう1棟を増やす事も検討しております。
Q
親友を自死で亡くしました。レスパイトハウスは利用できますか?
A
レスパイトハウスは家族(もしくは生計を共にしていた方)を亡くした方のための宿泊施設として運営しています。友達、同僚、その他の関係性の方の自死を経験された方の苦しみもまた、計り知れないと思いますが、レスパイトハウスについては家族を亡くされた方に限定させていただいています。ご理解ください。
Q屋久島に行ってみたかったので、観光もしたいですがレンタカーは借りられますか?
A
レスパイトハウスは観光目的の方は宿泊できません(屋久島観光に関心があるなら、もっと便利な宿がありますのでそちらに宿泊ください)。ハウスに滞在中は、レンタカーやバスの利用はできません。外出は散歩程度の距離までです。
Qレスパイトハウスには精神科医やカウンセラーは常駐していますか?
Aレスパイトハウスは治療施設ではありません。当方の提供するのは静かに過ごせる宿泊所の提供のみです(食事はこちらでご用意します)。カウンセリングや治療目的の方にはお役に立てません。

お問い合わせ

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団体概要

法人名
一般社団法人カナリアハート
事務局
愛知県刈谷市半城土町北十三塚1-18
レスパイトハウス:鹿児島県屋久島某所
電話番号
080-5125-0024(非通知設定は不可)
代表理事
山田優美子
設立
2018年6月14日
設立
2018年6月14日